溶解 度
物質が水に溶ける量は、温度によって変化します。下の表は、ホウ酸が100gの水にそれ以上溶けなくなったときの量と、温度
の関係を示したものです。加え
たホウ酸の量が多すぎて、溶け残ってしまった場合、水の量を増やすか、あるいは温度を上げることによって、残ったホウ酸を溶
かすことができます。逆に水の
温度を下げたり、蒸発させたりすると、溶けていたホウ酸が固体として出てきます。このことを考えて次の問いに答えなさい。計
算して小数第一位で割り切れな かった場合、小数第二位を四捨五入して小数第一位まで求めなさい。
(東大寺学園)
温度(℃) |
0 |
10 |
20 |
30 |
40 |
50 |
60 |
70 |
80 |
90 |
100 |
溶ける(g) |
2.7 |
3.6 |
5.0 |
6.6 |
8.7 |
11.5 |
14.8 |
18.6 |
23.8 |
30.4 |
40.3 |
(1) 40度の水50gには、ホウ酸は何gまで溶かすことがで
きますか。
(2) 30度の水50gにホウ酸を5g加えて溶かしたところ、
ホウ酸は少し溶け残りました。
ここに、温度は30度に保ったまま水を何gか加えたところ、ちょうどホウ酸が溶けきりました。何gの水を加えましたか。
(3) 30度の水50gにホウ酸を溶けるだけ溶かしたホウ酸水
溶液と、70度の水50gにホ
ウ酸を溶けるだけとかしたホウ酸水溶液を混合し、50度に保つと、何gのホウ酸が出てきますか。
(4) 20度の水50gにホウ酸を溶けるだけとかしたホウ酸水
溶液と、80度の水100gに
ホウ酸を溶けるだけ溶かしたホウ酸水溶液を混合し、ある一定の温度に保つと、ホウ酸が4.1g出てきました。混合後の液の温
度は何gですか。
解説
(1) 水の量が表の半分だか
ら、溶けるホウ酸の量も半分に なる。
8.7g÷2=4.35g
答え 4.35g
(2) 表より温度30度の水100gには6.6gのホウ酸が溶
けるので、同じ水50gには、 6.6÷2=3.3gのホウ酸が解ける。比例計算をすると、
3.3gーーーー 50g
5g ーーーー(75.8g)
これより、水を 75.8ー
50=25.8g 加えればよ い。
答え
25.8g
(3) 混合したホウ酸水溶液には水が
50g+50g=100g含まれるので、表の50度の 場合の11.5gをホウ酸の量の合計から引けばよい。
(6.6g÷2+18.6g)÷2−11.5=1.1g
答え 1.1g
(4) 次の表のようになる。
ホウ酸(g) |
2.5 |
+ |
23.8 |
= |
26.3 |
水(g) |
50 |
+ |
100 |
= |
150 |
すなわち、150gの水に26.3gのホウ酸が溶けた水溶液をあ
る一定の温度に保ちホウ酸が
4.1g出てきたのだから、26.3g−4.1g=22.2g のホウ酸が150gの水に溶けて、飽和の状態にある。比例計
算すると
22.2gーーーー150g
(
14.8g)ーーーー100g
水100g、ホウ酸14.8gで飽和状態の温度を表からさがす
と、60度となる。
答え 60度
考察
この問題では使いませんでした
が、
析出量=溶解度の差×水溶液量
の比 析出量=溶解度の 差×水量の比
の式も重要です。
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