気体 の発生



亜 鉛やアルミニウムはいずれもうすめた硫酸にとけて水素を発生する。図の中のAは、うすめた硫酸20立方センチに亜鉛の粉末を いろいろ量をかえて加え、充分 反応させたときの、発生した水素の体積と加えた亜鉛の量との関係を示したものであり、Bは同じことをアルミニウムについて、 Cは同じことを亜鉛とアルミニ ウムの混合物についておこなったときのものである。(小数第二位まで答えよ)

(灘中学)


(1) アルミニウム0.1gと同じだけの水素を発生することが できる亜鉛は何gか。



(2) Cのグラフの混合物は、アルミニウム1gに対して、亜鉛 は何gの割合で入っているか。



(3) 前の実験で用いた硫酸を2倍にうすめた液20立方センチ を用いて、亜鉛について実験し たときのグラフを記入せよ。問題の図のようにグラフの折れ曲がり点を、たて軸、横軸に記入すること。




  


解説


(1) アルミニウム 0.36gと同じだけの水素を発生する 亜鉛は、1.26gである。

0.36g → 1.26g

0.1g  →  (   g)

比例計算すると、 0.1g×(1.26g÷0.36g)= 0.35g

答 0.35g



(2) 

グラフより、アルミニウム1gあたりで発生する水素は、

453.6立方センチ÷0.36g=1260立方センチ/g  で、同様に

亜鉛1gあたりで発生する水素は、453.6立方セン チ÷1.26g=360立方センチ/g  となる。

よって、上図のつるかめ算より、

(1260立方センチ×0.71gー453.6立方センチ)÷ (1260立方センチー360立 方センチ/g)=0.49g・・・0.71g中の亜鉛の量

0.71gー0.49g=0.22g・・・0.71g中のアルミ ニウムの量

比例計算すると、

0.22g → 0.49g

1g  → (   g)

1g×(0.49g÷0.22g)=2.23g

答え 2.23g



(3) 

答え


亜鉛はいくらでも加えられる が、硫酸の量は半分になったの で、発生する水素の量も半分で、

それと過不足なく反応する亜鉛 の量も半分になる。すなわち次 のようになる。

453.6立方センチ÷2=226.8立方センチ、1.26g÷2= 0.63g

考察

硫酸や塩酸などの水溶液と金属 が反応して水素を発生すると き、水溶液の こさが一定ならば、水素は

金属や液の量に比例して出る。

金属の量が一定ならば、反応す る水溶液のこさと水溶液の量は 反比例する。


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