水 溶液の中和

水酸化ナトリウム水溶液、塩酸、食酢があります。どの溶液も1cm3の 重さは1gであるとします。いま、ある濃さの水酸化ナトリウム水溶液100cm3をいくつか用意し、それぞれにいろ いろな濃さの塩酸100cm3を加えて水を完全に蒸発させ、残った固体の重さ を量りました。下表はその結果を表しています。

塩酸の濃さ(%)
1.0
3.0
5.0
7.0
残った固体(g)
4.5
5.5
5.8
5.8

問1 横じくを塩酸の濃さ、たてじくを残った固体の重さ(g)として、表の関係をグラフにしなさい。
問2 この実験に用いた水酸化ナトリウム水溶液の濃さは何%ですか。
問3 
この実験に用いた水酸化ナトリウム水溶液100cm3に 塩酸100cm3を加 えたとき、過不足なく中和する塩酸の濃さは何%ですか。

上の実験をした甲陽君は、濃さを%で表すのではなく、このときの水酸化ナトリウム水溶液の「濃さ」を1とし、同じ体積の酸を加えて、 過不足なく中和したとき、その酸の「濃さ」を1で表すことを考えました。つまり甲陽君のこの考えにしたがえば、問3で求めた濃さが塩 酸としては、「濃さ」1ということになり、「濃さ」2とは2倍の濃さ、「濃さ」0.5とは半分の濃さを表します。

問4 食 酢のラベルを見ると、酸を3.0%ふくんでいると書かれていました。そこで、この食酢100cm3に「濃さ」1の水 酸化ナトリウム水溶液を加え、水分を蒸発させた後、残った固体の重さを量ると、下表のようになりました。


水酸化ナトリウム水溶液の体積(cm3)
20
40
60
80
100
残った固体(g)
1.64
3.28
4.50
5.30
6.10

(1) 食酢100cm3と 過不足なく中和する水酸化ナトリウム水溶液の体積は何cm3で すか。

(2) 甲陽の考えにしたがえば、この食酢の「濃さ」は いくらになりますか。
(3)「濃さ」1にした食酢は何%水溶液ですか。
(4)「濃さ」1にした食酢
100cm3と、「濃 さ」1の水酸化ナトリウム水溶液100cm3と を混ぜた後、水分を蒸発させました。後に残った固体は何gですか。

問5  塩酸や食酢の実験結果から、「濃さ」1の酸の水 溶液100cm3と「濃さ」1のアルカリの水溶液100cm3と を混ぜて、水分を蒸発させた後に残った固体の重さ(g)と、酸の水溶液・アルカリの水溶液のパーセントで表した濃さとの間にある関係 について、甲陽君はある予測をしました。どのような予測か考えて、「固体の重さ(g)は、」で始まる文で書きなさい。


解 説

問1 表より、塩酸の濃さが2%増えると残った固体は1g増えている。すなわ ち1%あたり0.5gなので、濃さ0%のときは4gの水酸化ナトリウムがそのまま残る。



問2 水酸化ナトリウムは100gであったので、4÷100×100=4%となる。
答え 4%

問 3 1%あたり0.5gなの で固体が5.8−5.5=0.3g増えるとき、濃さは0.6%増えて、3.0+0.6=3.6%が上 のグラフの限界点となる。

答え 3.6%
問4 (1) 表から、はじめは加 えた水酸化ナトリウム水溶液の体積が2倍になると、残った固体も2倍になっているので、水酸化ナトリウムはすべて中和して20cm3あ たり1.64gの塩ができたことがわかる。中和後は水酸化ナトリウム水溶液20cm3あたり 5.3−4.5=0.8gの水酸化ナトリウムの固体が増えている。4.50−3.28=1.22gはこれらの塩と水酸化ナトリウムが混合 しているので、つるかめ算でもよいが、ここでは簡単に半分の10cm3あたりで 0.82g+0.4g=1.12gになるので、水酸化ナトリウム水溶液は40+10=50cm3加えたと きに過不足なく中和したことがわかる。
答え 50cm3


(2) (1)の答えより0.5

答え 0.5

(3) 「濃さ」0.5で3%の濃さだから、「濃さ」1では、6% である。
答え 6%

(4) 4.5g−0.4g=4.1g・・・「濃さ」0.5の食酢  よって「濃さ」1の食酢と「濃さ」1の水酸化ナトリウム水 溶液が2倍の100cm3あるので、4.1×2=8.2gの固体ができる。
答え 8.2g

問5 答え 固体の重さは、%で表した 濃さに比例している。


考 察

酸に水酸化ナトリウム水溶液を加えるときは、中和によって塩の重さが増え、中和点 を過ぎると加えた水酸化ナトリウムの重さがそのまま増えることになるので、限界点はつるかめ算となります。塩酸は蒸発させると何も残らないの で、水酸化ナトリウム水溶液に塩酸を加えるときは比例計算で中和点(限界点)が求められます。



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