自 転公転問題  (東大寺学園)

直径が10cmと6cmの大きな円板と 小さな円板があり、それぞれ円周上の点Aと点Bが正三角形の一辺の真ん中の点Cで図1のように重なっています。ここから2つの円板が正三角形 の辺上を同時に同じ方向にすべることなく転がり始め、円板が辺の端に達すると頂点を中心に120°回転し、その後再び次の辺上をすべ ることなく転がり続けます。このようにして、点Aが再び点Cのところにくるまでに、大きな円板は正三角形のまわりを5周し、そのとき中心が動 いた長さは345.4cmでした。
このとき次の問いに答えなさい。
ただし、図3のように円板の中心から円周上の一つの点に向かう矢印が、中心のまわりを一回転することを、「円板が一回転する」といい、どちら の円板も一回転するのに1秒かかり、回転の速さは一定とします。また円周率は3.14とします。


(1) 大きな円板は何回転しましたか。

(2) 転がり始めてから、次に点Aと点Bがともに点Cで重なるまでに小さな円板は何回転しましたか。

(3) 転がり始めてから、最初に図2のように、3点A,B,Cに関係なく2つの円板の円周が正三角形の辺上のどこかの1点で重なるのは 何秒後ですか。

解 説

(1)   中心が動いた距離を、辺上と頂点のまわりで分けて考える。頂点のまわりでは、半径5cmの円をえがくので、 5×2×3.14=31.4cm  5周するので、31.4×5=157cm動くので、辺上では345.4−157=188.4cm動くことになる。このとき 大きな円板は、1回転で10×3.14=31.4cm動くので、188.4÷31.4=6回転する。5周の公 転で5回自転が増えるので、6+5=11回転することになる。
答え 11回転

(2) 1周の長さは、188.4÷5=37.68cmなの で、小さな円板は1周で、37.67÷(6×3.14)=2回転するが、1周の公転で1回自転が増えるので 2+1=3回転することになる。3と11の最小公倍数は33なので、33回転でCで重なることになる。

答え 33回転



(3) 1回転1秒かかるのは、どちらの円板でも変わらないので、進む距離の 差が出るのは、辺上を進むときだけである。1回転あたりの進む距離の比は、大きな円板:小さな円板=10πcm:6πcm であり、大き な円板が小さな円板を1周遅れにすればよい。正三角形のまわりの長さは、12πcmであり、小さな円板を1周遅れにするために大きな円板 はさらに頂点で10πcm余分に進む必要があるので、(12π+10π)÷(10π−6π)=5.5回転することになる。 これは辺上だけでの回転数であるので、小さな円板は辺上のみ5.5×6π=33π進み、正三角形を33π÷12π=11/4周している。すなわち、頂点を8回通 過するので1/3回転×8=8/3回転している。辺上の回転数5.5回転と合わせて、5.5+8/3=49/6回転してい る。1回転1秒かかるので、49/6秒である。

答え 49/6秒後



考 察
大きな円板は1周あたり11/5秒、小さな円板は3秒となることから各円板の位置を時間の経過とともに一覧表にして調べると、 大きな円板は118/15秒後に最下部の頂点に、同じく小さな円板は115/15秒後に到達することがわかり、ここから旅人算で、(118 /15−115/15)×(6×3.14)÷ (10×3.14−6×3.14)=3/10秒後に追いつくので、118/15+3/10=49/6秒後となりま す。
ただ一覧表を書くのに時間がかかるので、この問題には適しません。



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