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うすい塩酸A160gの入ったビーカーをいくつ か用意して、それらにあるこさの水酸化ナトリウム水溶液Bを加えました。そのあと、そのまぜあわせた水溶液をあたためて水を蒸発さ せ、あとに残った固体の 重さを測りました。加えた水酸化ナトリウム水溶液Bと水の蒸発後に残った固体の重さを表にまとめました。これについて、次の問いに答 えなさい。
水酸化ナトリウム水溶液Bの重さ (g)20 60 90 120 固体の重さ(g) 1.5 6.5 8.0 (1) 水酸化ナトリウム水溶液Bのこさは何%ですか。
(2) 塩酸160gと何gの水酸化ナトリウム水溶液を混ぜ合わせると食塩水だけになりま すか。
(3) 水酸化ナトリウム水溶液B160gの入ったビーカーをいくつか用意して、それらに 塩酸Aを 加えました。そのあと、そのまぜあわせた水溶液をあたためて水を蒸発させ、あとに残った固体の重さを測りました。横じくに加えた 塩酸の重さを、たてじくに 水の蒸発後に残った固体の重さをとってグラフをかきなさい。
(4) 塩酸Aにその3倍の重さの水を加えた塩酸Cをつくりました。水酸化ナトリウム水溶 液 B50gと塩酸C160gを混ぜ合わせたあと、あたためて水を蒸発させるとき、あとに残る固体の重さを求めなさい。
(5) 塩酸A160gに水を加えて塩酸Dをつくりました。水酸化ナトリウム水溶液 B40gと塩酸 D60gを混ぜ合わせたあと、あたためて水を蒸発させ、あとに残った固体の重さを測ると3gでした。塩酸A160gに何gの水を 加えて塩酸Dをつくりまし たか。考えられる最大の重さを答えなさい。
解 説
水ナ水B 塩酸 固体
20g
160g
1.5g
ア
90g
160g
6.5g
イ
120g
160g
8.0g
ウ
固体の正体は、食塩と水酸化ナトリウムですが、水酸化ナトリウム水溶液Bの量が少ないと きはすべ て中和して食塩に変わり、多くなると中和反応後に残った水酸化ナトリウムが増えてくると考えられます。
中和反応では加えた水酸化ナトリウム水溶液の量とできた食塩の量は比例しますが、逆に比例関係がくずれている場合は、中和反応が 終わっていることを意味し ます。そこでアより、水酸化ナトリウム水溶液Bの20gはすべて反応し食塩が1.5gできてい ると考え ます。アイを比べると、固体は90÷20=9/2倍より、1.5×9/2=6.75gになってしまいます。表では6.5gしかあ りませんね。つまりすでに 塩酸160gとの中和反応は終わり余った水酸化ナトリウムの固体が増えている状態にあることがわかります。
グラフを書くと次のページのようになります。
ここでP点の位置を、2本の直線の交点として求めるのに表を使います。
傾きのきつい方はBが20g増えると固体は1.5g増えています。傾きのゆるい方は、Bが30g増えると固体は1.5g増えてい ます。いいかえるとBが 10gで固体が0.5gですね。傾きのきつい方の直線 傾きのゆるい方の直線
太字の所が一致しましたね。これがP点すなわち中和点です!
(1)
水酸化ナトリウム÷水酸化ナトリウム水溶液B=(8g−6g)÷ (120g−80g)×100=5%
(2)
もちろん80g
(3)
水酸化ナトリウム水溶液B160g中では、 160g×0.05=8gの水酸 化ナトリウムが残る。
また水酸化ナトリウム水溶液B80gと塩酸160gが過不足なく反応するので、水酸化ナト
リウム水溶液B160gでは塩酸320gが反応し、6g×2=12gの食塩ができる。その後塩酸を 加えて水を蒸発させても、 食塩しか残らないので、 12g以上固体は増えない。グラフは次の通り。
(4)
塩酸Aにその3倍の重さの水を加えたのだから、塩酸Cは、 160g÷4×1=40gに水を
160g−40g=120g加えたものです。よって、つぎの表のようになります。
塩酸A 水酸化ナトリウム水溶液B 食塩
160g 80g
40g 20g 1.5g6g÷160g×40g=1.5g ですね。
残った水酸化ナトリウム水溶液 50g−20g=30g中には水酸 化ナトリ ウムが
30g×0.05=1.5g含まれています。よって、1.5g+1.5g=3g となります。(5)
水酸化ナトリウム水溶液 塩酸D 固体
40g 60g 3g水酸化ナトリウム水溶液B40gと塩酸A80gを混ぜ合わせると食 塩が 6g×1/2=3gできま す。したがって、塩酸D100gは、塩酸Aを80g以上含みます。最もうすい場合、Aに水を 100g−80g=20g加え て作ったことになります。よって、塩酸A160gに対しては比例計算 して、
20g÷80g×160g=40g加えてDを作ったと考えられます。40g