分銅

難問28

てんびんばかりと、5g、50g、500gの分銅が1つずつ、1g、10g、100gのおもりが4個ずつある。487gの金属のかたまりをはかりの右側の皿にのせ、片側または両側の皿にいくつかのおもりをのせて左右をつりあわせる。両側に同じ重さのおもりはのせないものとして、つり合わせ方は何通りあるか。(2000年 灘)


 

解説

 つり合う重さの一の位が7のとき、(左の皿、右の皿)の順にのせる分銅を書いてみると、

(100g×4+50g+10g×3+5g+1g×2、0)=487g

(500g+5g+1g×2、10g×2)=507g

(500g+10g×3+5g+1g×2、50g)=537g

(500g+50g+10g×3+5g+1g×2、100g)=587g  以上4通りある。

 またこれ以外では、つり合う重さの一の位が2のとき(1g×25g)、つり合う重さの一の位が0のとき(01g×3)の2通りが考えられる。このそれぞれの場合について十の位のつりあいを考えると、十の位はすでに9になっているので、

十の位が4のとき(10g×450g)、十の位が0のとき(010g×1)、十の位が9(50g+10g×40)の3通りが考えられる。すなわち、

(500g+10g×4+1g×250g+5g)=542g

(500g+1g×210g×1+5g)=502g

(100g×4+50g+10g×4+1g×25g)=492g

(500g+50g+10g×4+1g×2、100g×1+5g)=592g

(500g+10g×450g+1g×3)=540g

(500g、10g×1+1g×3)=500g

(100g×4+50g+10g×41g×3)=490g

(500g+50g+10g×4、100g×1+1g×3)=590g  以上8通りある。

 4+8=12通り   答え 12通り

考察

 100gの分銅も両方にのせられないので、最大で599gまでです。各皿全体の重さが400g代の時は、100g×4のかわりに500gで置き換えることができます。一の位を決め、十の位を決め、最後に百の位を決めます。いずれにしても、数分でもれなく12個をぬきだすのは至難の技です。では、次のような問題はどうでしょう。

(問い) 5gの分銅が2個、3gの分銅が2個ある。片側または両側の皿にいくつかのおもりをのせて左右をつりあわせる。両側に同じ重さのおもりはのせないものとして、つり合わせ方は何通りあるか。

左の皿にのせる分銅はそのままたして、右の皿にのせる分銅は引き算することになるので、ーをつけて表すと下の表のようになる。

5g 2 2 2 2 2 1 1 1 1 1 0 0 0 0 0 -1 -1 -1 -1 -1 -2 -2 -2 -2 -2
3g 2 1 0 -1 -2 2 1 0 -1 -2 2 1 0 -1 -2 2 1 0 -1 -2 2 1 0 -1 -2
16 13 10 7 4 11 8 5 2 1 6 3 3 6 1 2 5 8 11 4 7 10 13 16

以上 12通り となる。もちろん、5gの-1個や-2個の場合はすべて重なるので、考えなくてよいことになります。一般的には、分銅の問題ではこのように個数表を作って考えましょう。