平方数の約数

難問25

1から100までの整数を1つずつ書いたカードが100枚あります。 カードは片面が白で、もう一方の面が赤であり、どちらの面にも同じ数が書かれています。さらに整数を1つずつ書いた玉が箱の中に 入っています。最初に、100枚のカードを白の面を上にして並べておいて、次の操作をします。(2002年清風)

操作:箱の中から玉を1つ取り出し、その玉に書かれた数の倍数が書かれ たカードをすべて裏返しにする。

この操作を100回行いました。取り出された玉に書かれた数は、1から 100までの整数が1回ずつすべて出ました。100回の操作の後、赤の面が上になっているカードは何枚ありますか。


 解説

 赤の面が上になるためには、1回、3回、5回といったように、奇数回 裏返しする必要がある。例えば、4のカードは、玉に書かれている数が1、2、4のときの合計3回裏返されるので、赤の面が上にな る。このようにカードの数が約数を奇数個持てば、奇数回裏返される。

ところで、約数の個数が奇数個である数は、平方数だけである。

1、4、9、16、25、36、49、64、81、100 の10枚あ る。    答え 10枚

考察
 
100=4×25  において、4は約数を3個、25は3個持つので、100は3×3=9個の約数を持つ。このように、平方数または平方数の積で表される数は、約数を 奇数個持つ。また例 えば、3は約数を2個、3×3×3=27は約数を4個持つ。このような平方数以外の数が積の中に1つでも含まれていると、その整 数は約数を偶数個持つことになる。

下の表は、4の約数を横に、25の約 数をたてに並べて、100の約数の一覧表をつくっている。


1 2 4
1 1 2 4
5 5 10 20
25 25 50 100