月の公転周期と朔望月            中学受験プロ家庭教師のページへ

難問

1年は360日、月の公転周期を27日として、朔 望月(月の満ち欠けの周期)を求めなさい。答えが割り切れないときは、小数第2位を四捨五入して答えなさい。


  

  

  

  

  

解説


まず一般的な月の自転公転のよ うすを確認しましょう。図のように、太 陽、地球、月、星(恒星で大 変遠くにあるのでいつも同じ方向にある)の順に並んでいます。遠くにある恒星に対して、月が地球のまわりを27.3日で360° 公転しても、もとの満月に はなりません(東側が少し欠けています)。29.5日で満月にもどることが観測されます。地球は約365日で太陽のまわりを 360°公転するので、1日で 約1°公転します。29.5日では29.5°公転します。左図のように平行線の錯角は等しいので月は360°公転した後さらに 29.5°公転して満月にも どることになります。このとき地球も太陽のまわりを29.5°回 転しているので、29.5日が満ち 欠けの周期です。

この問題では、月が地球のまわりを公転する角度とそれにかかった日数が比例することを使う。図の青い矢印の角度360°を月が動 くのに27日かかり、さら に緑の矢印の角度を月が動くのに何日かかるかを求めればよい。@°=@日と なることがなによりも重要です。

(360°+@°):360°=@日:27日

27×360+@×27=@×360より、@=約29.2

答え 29.2日

    
    
   
    








 
考察

もし朔望月が29日と与えられたとすると、月の公転周期は、(360°+29°):360°=29日:@日より
@=26.8日 となります。公式化すると、(360+朔望月): 360=朔望月:公転周期 となりますが、月の進んだみちのり(角度)がかかった時間(日数)に比例するというごく当たり前の関係ですね。